触らずに押せるボタン~エレベーターなど感染予防対策に導入して欲しい

社会問題

触らずに押せるボタンは指で操作する。
特別なジェスチャーは必要なく、ボタンを押す真似をするだけだ。

もう爪楊枝やペンは必要ない。
インフルエンザや新型コロナウイルスの感染予防に効果的だ。
今まで通りの操作もできる2種類の非接触ボタンを紹介する。

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ボタンを押さずに目的の階まで行けるエレベーターは既にある

ファーウェイが新型コロナウイルス対策用に、ボタンに触らずに乗れるエレベータを開発したって記事は見たことがあります。

2020年2月10日に発表されたファーウェイのボタンに触らずに乗れるスマート・エレベータは、何年も前から日本のエレベーターのメーカーがセキュリティ対策や効率化を目的に実用化している技術の進化系だ。
ファーウェイのスマート・エレベーター・ソリューション
いずれもスマホや専用カード等で本人認証や行先を特定して、ボタン操作なしに目的階まで行くことができる。
また、同じ階で降りる人を同じエレベータに乗るよう誘導することで、エレベーターが止まる階を減らすようにもしているんだ。

社員証カードでビルに入ると、オフィスの階までボタンを押さずに行けるやつですね。

今まで直接操作をしないことに重点が置かれていたエレベーターだが、ここにきて新型コロナウイルスの影響で、操作ボタンに触れない点が注目されるようになった。
でもスマート・エレベーターにはスマホや専用カードが必要で、不特定の人が利用する駅や病院、商業施設などには向かないのではないか。

なぜ近距離通信(NFC)ではなくBluetoothなのか~感染予防から見えてきたSuicaの危険性

ファーウェイのスマート・エレベーターはBluetoothでスマホと通信するみたいなので、Suicaのようなタッチが不要な点で優れているんじゃないかな。

なるほど。
確かに専用カードの多くはBluetoothよりも近距離の数センチで通信するNFC(Near Field Communication)技術が使われている。
NFCは耳慣れない言葉かもしれないが、FeliCaもNFCの一つだ。
例えばiPhoneでモバイルSuicaが使えるのも、NFC機能を内蔵しているからだ。

てことは、Suicaはタッチしなくても使える?

技術的にはタッチする必要はないんだけど、素早く確実な操作をしてもらうためにパネルにタッチするよう説明されている。
感染予防したければタッチせずに、1センチ程度まで近づけて「ピッ」の音がすればOKなんだが、混雑した改札口でいちいち音を確認されたのではスムーズに流れてくれないと考えたからじゃないか。

スマホを使ったモバイルSuicaなら、写真のように結構離れていても大丈夫だよね。

そうだったんだ。
僕はスマホ持った手でタッチしてました。

Suicaカードは電源もタッチパネルから受けるために1センチ程度まで近づける必要があるが、スマホの場合はNFC通信だけなので数センチ離れても大丈夫だ。
でも、ファーウェイが今回、Bluetoothと顔認証をスマート・エレベーターに用いていることから、NFCのような近距離通信技術で接触を防ぐのは難しいと考えたんだろう。
NFCはセンサーパネルにかざすと言うより、載せる操作を前提にしている。

ニュース記事の裏読みが必要ってことですね。

まあ気になるならモバイルSuicaを使ってパネルにタッチしないように注意することだ。
社員証カードの方はティッシュにくるんでタッチするとかで対策ができる。
しかし、そもそもオフィスにドアノブがあればアウトな訳で、アルコールティッシュを使うなどしてこまめに手の消毒をするしかない。

スマホの手袋モードは画面に触れなくても操作ができる

例えばスマホのXperiaに採用されている手袋モード。
ほとんどのスマホは静電容量方式と言って、画面に指が触れると発生する微弱な電流を検出してタップ操作などを実現している。
画面に触れなくても使えることは、液晶保護シートの上からでも操作できることで分かると思う。
液晶保護シートは薄いが、これを手袋のような厚手のものでも操作できるようにしたのが手袋モードだ。

手袋なしで画面から1,2ミリ指を浮かして操作するなんてできないですよ。

静電容量を利用したものとして、テルミンと言う古典的な電子楽器がある。
テルミンは楽器本体と手の距離で音階が変わる。
その距離は数cmから数10cmも離れている。

大雑把な指の位置でよければ、画面との距離を大きくできるってことですね?

例えば押したいボタンと指先の距離を3センチとして、他のボタンとの距離が2倍以上、つまり6センチ以上あれば認識可能とするなら、各ボタンは5センチ以上の間隔で配置すれば良い。

ボタンと言ったが、実際には液晶パネル上にボタンを表示させ、指先で指示する感じかな。
液晶パネルだから、指示されたボタン「3」を写真のように強調させることも簡単だ。
パネルに触れる必要はなく、この状態で指をパネルから遠ざければ「3」が選択される。
この操作方法を知らずに、パネル上のボタンを押しても同じ動作になるのは言うまでもない。

エレベーターで今までなかったのが不思議

今まではパネルにタッチすることを前提にしていたから、耐久性とかを考えて採用されなかったのではないか。
エレベーターのボタンって、必ずしも手で操作されるとは限らない。
傘の柄で押されることも想定して、厚手のアクリル板などで画面を保護する必要がある。

傘の柄だと電気を通さないので反応しないのでは?

その通りだ。
静電容量方式を使う最大の欠点と言える。
傘の柄で反応しなければ、手で操作するはずだから何とかなると思う。

目の不自由な人の為には画面に点字シールとかを貼る必要もありますね。

手が不自由な人への配慮も考えていくと、スマート・エレベーターのようにスマホ操作も可能にしておくべきかも知れない。
スマート・エレベーターなら、その人に合った携帯端末で操作可能にできるんじゃないかな。

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生体反応を必要としない非接触ボタンもある

プロジェクション キーボードは机から数ミリ上の位置で、指に当たった赤外線の反射を読み取っている。
静電容量方式と違い光の反射を利用するので、電気を通さない鉛筆でも反応する。
また、机はキーボードを映し出すために使われているだけなので、極端な話、机がない空中で操作することも可能だ。

これなら傘の柄でも操作ができますね。

プロジェクション キーボードを固定して使うとしたら、わざわざキーボードを映し出さなくても、キーボードが印刷されたシートを置いてもいい。
シート上のボタンに指を近づけると、指の位置を赤外線センサーが読み取り、そのボタンが押された操作となる。
シート上のボタンを実際のボタン、例えばエレベーターの既存の操作ボタンに置き換えれば、実際にはボタンを押さなくても、ボタンに指を近づけただけで操作可能になるはずだ。

つまりセンサーを取り付けるだけで済むってこと?

勿論、センサーとエレベーターの制御回路を繋ぐ必要もある。
この方法は既存の操作ボタンをそのまま利用できるので、スマート・エレベーターと同様、既存のデザインを保つことができる。
特に商用施設ではデザインを変えないことも重要になるのではないか。

昔なら液晶パネルの方が最新のイメージがあったけど、高級感は出せないだろうな。

スマート・エレベーターの発想はバスにも応用して欲しい

必ずしも全ての人が利用できるとは限らないが、スマホで行先を指定すれば、途中の乗り物での行先指示をせずに済むスマート○○は感染予防に役立つだろうし、行先別に人を誘導することで、乗り物が効率的に動き、結果として皆が早く目的地に着ける。
また、目や手が不自由な人、大きな荷物を抱えている時なども、何の操作もせずに乗り物に乗って目的地に着けるのは便利だ。

エレベーターに限らず、バスも降車するバス停前でボタン指示が必要だ。
また、行先と現在位置が分かれば、オンデマンド方式でバス路線を柔軟に変更しながら走らせることもできるだろう。
バスの場合は、運賃も自動支払いにするのは言うまでもない。

降りるバス停に近づいたらバイブレーションとかの目覚まし機能もあればいいな。

実はまもなく始まる5G通信を使えば、スマホの位置を数センチ精度で認識できるため、顔認証で個人の特定をせずに、容易にスマート○○が実現できるようになる。
狭い間隔で並ぶ電車の改札もスマート○○になれば、いちいちタッチパネルにスマホをかざすことなく、何もせず改札口を通過できるようになるのではないか。

まずは電車も目覚まし機能かな。

さすがにエレベーターでは不要だよね。

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