すてきな蛇口!
でも使い勝手が悪そう。
写真を見る限り、水とお湯の2レバータイプの蛇口だね。
奥に見えるのは引き出して使うシャワー蛇口みたいだ。
使い勝手が悪そうって、
毎回、水温調整のために両方のレバーを動かさなければならないから?
お湯の温度は給湯器のリモコン操作でして、
水かお湯のどちらかのレバーしか操作しなければ
解決できるんじゃない?
それよりも、
写真のようにきれいにしておくのが絶対に無理!!
???
濡れた手でレバーを操作するから、
レバー周りに落ちる水滴や洗剤を拭き取らないときれいに使えない。
でも拭き取った後、手を洗うとレバーがまた濡れちゃって。
最後は使い捨てのキッチンタオルで拭き取るしかないんだ。
そんな方法もあったんだ。
でも、そこまでする?
これって、蛇口の先端にあるボタンを押せば、
水が出たり止まったりするんでしょ。
シンプルなデザインもいいわ。
では、そろそろ本題に。
このタイプの蛇口では手を洗えないって知ってた?
手を洗えない蛇口
ボタンを押して、手を洗って、
ボタンを押して水を止める…。
あっ!
洗った手で、汚れたボタンを押さないといけないんだ。
ボタンは肘で押すしかない!
毎回腕まくりして肘でボタンを押してもいいんだが、
そのような操作を想定していない製品なので、無理な力が加わって壊れる可能性もあるよ。
この蛇口は、根元にあるレバーだけでも使えるみたい。
普通のシングルレバーと同じで縦になっているだけ。
縦になっているのが問題なんだ。
この形状だとレバーをつまんで操作するから、汚れたレバーをつまんで水を止めることになる。
水量調整が上下だと、レバーの裏側を手の甲などで押し上げて水を出して、汚れの付かない表側を洗った指先で押し下げて止められるから、手に汚れが付かない。
ウチの蛇口は水を出す時にレバーを下げて、
止める時に上げるんです。
INAX、今はLIXILの蛇口だね。
操作が逆だと、レバー表側の汚れた水滴が裏側に回り、止める時に手に汚れが付く可能性がある。
水量調整をするにも、レバーを下げる操作では微調整が難しく、どうしてもレバーを握ってしまうと思う。
こうなるとレバーの裏側も汚れた手で触れてしまうので、レバー全体が汚れた状態で水を止めなければならなくなる。
確かに、その通りです。
レバーを上げて水が出るメーカーもあるんですね。
INAXは一般的なバルブのレバー操作に従ったと思うんだが、業界1位のTOTOが電気スイッチの操作に従った逆の操作を採用して、こちらが主流になっている。
???
昔からの水道の蛇口は、ハンドルを反時計に回すと水が出る。
これは一般的なネジを緩める方向と同じなのだ。
蛇口の中にはネジが切られていて、ハンドルを反時計に回すとネジが緩み、つまり水が出る。
ペットボトルのキャップも同じで、キャップにはネジが切られていて、反時計で開き、時計回しで締まる。
ハンドルにレバーを付けて横向きにした場合、右手操作ならレバーは右側になるので、
水を出すには反時計回り、つまりレバーを下げて蛇口のネジを緩め、
水を止めるには時計回り、つまりレバーを上げて蛇口のネジを締めることになる。
これがINAXのレバー操作だ。
一方、電気スイッチはブレーカーのように縦にした場合、上がON、下がOFFである。
これは人間工学に基づくもので、手を振り下ろす動作でOFFにできるようになっている。
この動作に従ったのがTOTOのレバー操作だ。
正直INAXのレバー操作は人間工学に逆らっており、他に合わせてもらいたいものだが、
ネジと無関係なトイレの大小でも逆なので、もうメーカーの意地なんだと思う。
INAXだったらLIXILのタッチレス水栓ってのがあるから、手を洗いたかったら交換の検討をお勧めする。
蛇口を交換しないなら、フットスイッチなんてのもある。
こちらはTOTO製だが、他社の蛇口でも付けられるはずだ。
100ボルト電源用と乾電池タイプの2種類がある。
今の蛇口に不満がなければ、
フットスイッチの方が安価で
使い勝手も良くなりそう。
このページの一番上に載せたおしゃれな蛇口でも、フットスイッチを付ければ、いつもきれいなまま使えると思う。
フットスイッチはデザイン重視で選んだ蛇口を、いつでもきれいにして使うための必須アイテムだ。
ところで手の汚れって、どの程度、
気を付けないといけないものなの?
インフルエンザ予防には手洗いが一番
多くのインフルエンザ患者を診るお医者さんは、なぜインフルエンザに感染しないのか。
この疑問に医師会会長を務める大先生が、
色々と予防方法はあるものの、患者さんに触れる医師は、診察毎に手洗いをすることが一番重要なのだとおっしゃっていた。
実は、この先生が実演を交えて説明されたのが、蛇口の使い方だったんだ。
先生は患者さんを診る前に、必ず水だけで手洗いをする。
インフルエンザウイルスは水で洗い流されるので、これで十分とのことだ。
家でもできる感染予防のポイントとして紹介されたのが、これ。
蛇口のレバーを手の甲で押し上げて水を出し、手洗い後に、レバーの表側を押し下げて水を止める。
レバーを握らないことで、手に付いたかも知れないウイルスを、再びきれいな手に付かないようにすることが大切とのことだった。
ウチの蛇口はダメだけど、先生の言う操作をしていれば、
意識せずにインフルエンザ予防にもなるってことね。
世の中には手が洗えない蛇口がいっぱいあるってことも事実だ。
しかし、キッチンだけは、手の洗える蛇口にしておきたい。
家族に感染者がいてもキッチンで手を洗えば、ドアノブなどに触れることなく食事ができるはずだ。
後は口に手をもっていかないためにマスクを着用していれば感染は防げる。
洗面所もマスクを取るから、
手の汚れない蛇口の方にした方がいいかも。
小さい子も、
キッチンの蛇口レバーに手が届かないから洗面所ね。
今の洗面所の蛇口がお気に入りなら、フットスイッチを追加する方法もあるが、
特にこだわりがなければ、TOTOなどの普通のシングルレバー水栓に変更する方が安く済む。
小さな子でもキッチンの蛇口を使わせたければ、
フットスイッチやタッチレス水栓の他に、TOTOなら先止めタイプの製品もある。
今まで見たことのない蛇口。
蛇口の先端で水量調節ができるTOTO TKF51PN
まず最初に、この製品はTOTOのカタログには載っていない製品だが、
初代は2001年、現行製品は2012年から売れ続けている隠れた逸品だ。
実はフットスイッチやタッチレス水栓をキッチンで使う場合、一番不自由なことが水量調整ができないことなんだ。
洗面所であれば手洗いに適した水量に予め調整しておける。
しかし、キッチンではカップに50ccの水を注ぐ、野菜を洗う、茹でた麺を冷やすでは、それぞれ異なった水量が必要だ。
カップに50ccはレバーを持ったまま。
麺を冷やす時は全開にするわね。
この日常的に行う水量調整を、シンクの奥に位置するレバーまで手を伸ばさなくても、蛇口の先端でできてしまうのがTOTO TKF51PNだ。
しかもTKF51PNの水量調整レバーは、小さな子でも指1本で操作できるぐらい軽く動くように作られている。
あまりにも軽く動くので、途中数ケ所で止められるようクリックも付いているぐらいだ。
使ってみた~い。
どうしてカタログに載ってないの?
TOTOの真意は分からないが、カタログに載せても売れそうにない製品なんじゃないかな。
今も昔も混合栓の主流はワンハンドレバーだ。
レバーの上下で水量、左右で水温調整ができるやつ。
フットスイッチもタッチレス水栓も、この機能に吐水/止水機能を付けただけ。
だから便利さを説明しやすいんだ。
レバーに触れずに水を出したり、止めたりできる。
レバーを汚さずに済むし、両手がふさがっていても使える。
後はシャワー水栓も追加するかどうかで選択するかも。
TKF51PNはレバー操作しないと水を出せない。
蛇口先端のレバーでは水温調整もできない。
シャワー機能もない。
主流のワンハンドレバーでないのと、デザインの異なるシリーズ製品がなかったために、
カタログ掲載された時も最後の方に載っただけだったんだ。
確かに写真だけだと
魅力が伝わらない製品ね。
TKF51PNはネット以外の口コミで売れている製品だと思う。
実際に使った人の推薦がないと、この製品の良さは伝わりにくいし、
ダメなところもあってネット上の評価が低いこともある。
ダメなところも教えてください。
TKF51PNを低評価する人のコメントを見ると、
水が止まらない。すぐ壊れると言うのがある。
これは蛇口の先端部に付いている泡沫フィルターの出来が悪いのと、
取り付け時に水圧調整を怠ったためと思われる。
泡沫フィルターとは蛇口の先端に付いている筒で、中に網状のフィルターが入っている。
このフィルターによって、水が拡がらず飛び散りが防げるのと、水に空気が混ざり節水になる。
TKF51PNに付属の泡沫フィルターは改良されてきたが、まだ若干の水の飛び散りがあるのと、水切れが悪く、止めた後もしばらくポタポタと落ちることがある。
そんな場合は、カクダイのエコ泡沫金具など、ネジ径が同じ泡沫フィルターと交換すると良い。
TKF51PNは水圧が高すぎると使えないとの注意書きがある。
構造的に水とお湯を混合した先で止水しているため、水温調整バルブに負荷がかかりやすいのではないか。
水圧はシンク下の水圧調整バルブで行う。
TKF51PNでは水量そのものを増やすことができないので、強い水圧が欲しければシャワータイプの泡沫フィルターに交換するなどの工夫が必要になる。
ちょっと気難しい蛇口なんだ。
取り付け工事の際に、カクダイのエコ泡沫金具に交換したい旨を伝えて、できれば交換もしてもらってから水圧調整をやってもらえば、特に自分でやることは何もないんだけどね。
自分でエコ泡沫金具に交換したら、水圧調整バルブ用の金具がTKF51PNに付属しているので、ちょっとだけ水量を下げるように調整する。
バルブ以外に普通の水道コックが付いていることもあり、その場合はバルブが全開になっているので、コックを回して調整してもいい。
調整するって、具体的にはどうするんですか?
水温調整レバーで水だけにして、水量調整レバーを1クリック目まで開く。
この状態で、水のバルブまたはコックを回して、1クリック目で使いたい水量が出るようにする。
水量調整レバーを1クリック目のままで、水温調整レバーをお湯だけにして、同じ水量が出るように、お湯のバルブまたはコックを回す。
調整は、これだけでいい。
な~んだ。
ぜんぜん簡単!
こんなキッチン水栓が欲しい
水温は給湯器のリモコンでするから、水とお湯が切り替えられればいいと言っていたね。
今は水温調整を1℃単位で調整できる給湯器が主流で、シンクの近くにリモコンが設置されているのが大半だ。
蛇口側で水温調整する必要性がないと考えると、TKF51PNから水温調整レバーをなくし、水とお湯を別々に吐水/止水できるスイッチが付けばいいんじゃないかな。
もう少しイメージできるように
説明してもらえませんか。
デザイン的な詰めは必要なんだが、あくまでも説明用として見て欲しい。
水とお湯は蛇口先端上部にあるプッシュボタンで切り替える。
後はTKF51PNから水温調整レバーを取り除いてみた。
蛇口の根元にレバーがないから、いつもきれいにして使えそう。
プッシュボタンは押す度に、水とお湯が切り替わる?
水とお湯の切り替えは蛇口先端ではできないので、プッシュボタンは単なるスイッチで、
シンク下に水とお湯のそれぞれの配管に電気式の開閉弁を付けて動かすようにする。
この仕組みはTOTOのフットスイッチと同じだ。
但し、フットスイッチは水とお湯の2つの開閉弁を同時に開いたり閉じたりするが、
これを別々に開閉できるようにする。
水の開閉弁だけを開けば水に切り替わり、お湯だけを開けばお湯に切り替わる訳だ。
要するに蛇口に水とお湯の配管が繋がっているけど、
途中に電気式の弁があって、
水かお湯のどちらかしか開けないのね。
水が冷たい時期には、ぬるい水が必要かと思うので、水とお湯が半々に混ざるようにもしようと思う。
これも簡単で、2つの開閉弁を両方とも開けばいいだけだ。
水、ミックス、お湯。
お湯の温度は給湯器のリモコンで。
でも40℃固定で済んじゃうかも。
このプッシュボタンは単なるスイッチなので、マウスボタン並みの軽さにできる。
ボタンをタッチ式にしないのは、ゴム手袋でも操作ができるようにしたいからだ。
ボタンを押す度に、水、ミックス、お湯、水って、
切り替わるのね。
それでもいいんだけど、水とミックスが交互、水とお湯が交互に切り替えられる方が便利だと思う。
ミックスとお湯は、どうやって切り替えるの?
例えば、ボタンのクリックで、水とミックスが交互に切り替わる。
お湯に切り替えたければ、ボタンを長押しする。
お湯から水は、ボタンをクリックする。
ひとつのボタンでできちゃうんだ。
ところで、ボタンに付いている赤いのは何?
赤いLEDランプで、ミックスの時は点滅。お湯の時は連続点灯にして、
切り替えが見て分かるようにする。
ずっと点けておくと電気代もかかるので、水を止めた状態が例えば5分続いたら水に戻ってLEDが消えればいいんじゃないかと思う。
最初に使う時は、いつも水。
出したり止めたりだと、
前回と同じになるってことね。
その通り。
電気代云々というより、消費電力を抑えられるから、フットスイッチと同様に電池式も可能になると思う。
電池式なら、シンク下にコンセントのない既存の蛇口と交換もできる。
すぐにでも製品化できそう。
TOTOさ~ん。出して!
デザインはもう少し練りたいね。
それから泡沫フィルターも改良したい。
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