LEDラインライトに挑戦

暮らしのアイデア工作
LEDラインライトに挑戦

アイデア工作の難易度 : 3.0

最近流行ってますよね。
棚とかに照明付けるの。
LEDラインライトって言うんだ。

LEDラインライトは、小さなLEDランプが一列に並んで細長い板状になっている。
この板状のライトを棚とかに貼り付ければ、写真のような雰囲気の照明になるんだ。

テレビでヒロミさんが使ってるとこ観たんですが、
このライトはDIYショップとかに売ってるのかな?

コンセントに繋げられるLEDラインライト

間接照明に使うLEDラインライトは、普通の照明器具として売られている。
でも棚の中とかだと、長さの制限を受けるし、できるだけ薄いものにしたい。
この用途には、テープ状のLEDラインライトをカットして使うことになる。
テープ状のLEDラインライトは車載用として、通販やDIYショップで入手可能だ。

車載用ってことは、バッテリーに繋ぐ?

100ボルトのコンセントから12ボルトの直流に変換するACアダプタを用意すれば済む。
そんな工作記事はネット上に五万とあるので、
ここではACアダプタを使わずに直接コンセントに繋げられるLEDラインライトを、
素人的な発想で作りたいと思う。

照明付きの飾り棚作りじゃなかったんですね。
いきなり電気工作?

まあ、はんだごては使うけど、電気回路の知識不要な工作だ。
工作に使うのは、これ。

ダイソー直管LEDランプは、こんな外箱に入って500円で販売中だ。
ダイソーの直管LEDランプ(500円)

これって、蛍光管の代わりに取り付けられるやつですよね。
これだけで、いいんですか?

コンセントに繋ぐには電源プラグとか電源コードとかは必要になるけど、
蛍光灯の器具とかは必要ないんだ。
とりあえず20ワットの蛍光灯器具に取り付けて、点灯するか確認してみて欲しい。

直管の蛍光灯器具ってスタンドぐらいで、
15ワットだから付けられません。

適当な蛍光灯器具がなければ、電源プラグ(コンセントに挿す部分)とワニくちクリップで、LEDランプのワット数が記載されている側の2本の端子に繋いでから、電源プラグをコンセントに挿してみて欲しい。

ワニ口クリップって?

車のバッテリーが上がった時などに使うブースターケーブルを、電気工作用に小さく細くしたもの。
大体、はんだごてや糸はんだと同じ売り場にあると思う。
2本組とか、5本組で売られているぐらい安いものだ。

もう一度言うよ。
最初にワニくちクリップを使って、電源プラグとLEDランプを繋ぐ。
次に、2本の電源ケーブルやワニくちクリップ同士が接触していないかを確認してから、
電源プラグをコンセントに差し込むんだ。

もし、点灯しないようなら不良品なので、ダイソーで交換してもらう。
ちなみに点灯するのは片側の端子のみなので、点灯しなかったら、反対側でも試してみる。

蛍光灯って両側の端子を繋げないと
点灯しないんでは?

このLEDランプは片側でいいんだ。
この後分解するので、不良品と分かっても交換してもらえなくなるし、
点灯しない原因が初期不良なのか、工作によるものか分からず苦労するので、
事前の点灯確認は必ず行うようにする。

あっ!点いた。
蛍光管の片側だけで点灯している。
これだけでも立てて使えば、
部屋のインテリアスタンドになりますね。

反対側の端子には電気が流れていないので、安全に使用できるよ。
その内、専用のスタンドが100円とか200円程度で出てくるんじゃないかな。

基板を切って配線を延ばすだけ。さぁ挑戦だ!

でも安いですよね。
この中にLEDラインライトと、
ACアダプタが入っていて500円。

正確にはACアダプタではなく、交流100ボルトを直流に変換する基板と、LEDラインライト基板が3枚分入っている。

さすがダイソー。
100円じゃなくても、激安ですね。

プラスのドライバで、ねじを外せば…。

LEDランプは、両端の端子、LEDラインライト、アルミ板、円筒形の筒に分解できる
ダイソー直管LEDランプを分解してみた

確かに。
右側の端子は空っぽで、
繋がってもいない!

交流100ボルトを直流に変換する電子回路基板は、左側の端子内にある。
LEDラインライト基板には54個のLEDチップが付いている。
なぜ右側の接続が不要なのかとか、専用の点灯管に交換しなければならないかなど、
LED蛍光管の仕組みを知りたければ、他のサイトで調べてみてくれ。

電気回路のことは良く分からないのでパスです。

このLEDラインライトで注意したいのは、配線が12ボルトではなく100ボルト。
感電にだけは気を付けたい。

ところで写真の真ん中の光っている板は?

アルミ板でLEDラインライトの固定と放熱に使われている。
LEDラインライトを棚板などに貼り付けずに使う場合は、このアルミ板も使った方がいいと思う。
棚板に貼り付ける場合は、棚板で放熱されるので不要だ。
写真の一番下は、蛍光灯のガラス管に相当するもので、プラスチック製だ。

LEDラインライトの基板上の配線は、白い塗装が施されて感電しないようになっている。
写真でははっきりしないが、塗装は薄いので、凹凸で配線パターンの位置は分かるはずだ。
配線を追うと、18個のLEDチップが直列に接続された回路で、それが3組あることが分かる。

直列って何でしたっけ?

端子 - LED - LED - LED - LED - 端子
のように繋がっているのを直列って言うんだ。
下の写真では、説明のために一部の配線パターンを緑色にした。
黄色いのがLEDチップ。
隣り合うLEDチップ同士が繋がっている所と、赤線の個所のように繋がっていない所がある。
繋がっていない個所は、LEDチップの18番目と19番目、36番目と37番目の2か所だ。

LEDラインライト基板は、LEDチップ18個ずつに切り分ける
切断位置(赤線)は配線パターンが他と違う

最初にLEDラインライト基板と左側の端子を接続する電源ケーブルを、はんだごてを使って外す。
次に、LEDラインライト基板をLEDチップ18個ずつに、金のこを使って切り分ける。
切断位置は上記写真の赤線を目安にする。

電源ケーブルは最終的には長いものに交換するので、ニッパーで切断しても構わないが、
後々の作業を考えると、LEDラインライト基板側をはんだごてを使って外すことをお勧めする。

LEDラインライト基板は、基板上の「LED+」と「LED-」に端子部からの配線が接続されている
LEDラインライトと端子の接続部

2本のケーブルがどこに繋がっていたかは、
メモしておいた方がいいですか?

ケーブルの接続がどうなっていたかは、メモなりして覚えておいた方がいい。
最低限、基板の外側同士、中側同士で接続されるいることは、意識して作業する必要がある。

逆に繋ぐとどうなるんですか?

当然、点灯しないし、正しく接続し直しても、いくつかのLEDチップが壊れてしまい、再び点灯することはないと思う。
壊れたLEDチップを交換するのは困難なので、ダイソーに行って新しいのを買ってこよう。

LEDラインライトの基板を回路毎に3分割した
LEDラインライトを3つに切り分け

LEDラインライト基板を3つに切り分けたら、電源ケーブルが付いていなかった2枚の基板に、電源ケーブルをはんだ付けできるようにする。
はんだ付けできそうな箇所の白い塗装をカッターの先などでこすり取り、
露出させた配線パターンにはんだを付けておく。
その際、LEDチップにはんだが被さらないよう、
露出させる個所が、LEDチップの接続と繋がらないように注意する。

切れ分けたLEDラインライト基板に、電源ケーブル接続用の端子を作る
LEDラインライト基板に電源ケーブル接続用端子を作る

中々、はんだが付いてくれません。

今回の挑戦度を★3つにした理由は、まさにこの作業。
配線パターンにはんだを付けるには、その個所の配線パターンをはんだごての先端部で温めておく。
その状態のまま、糸はんだをはんだごての先端部に当てる。
ヤニ入り糸はんだでない場合は、糸はんだ側にフラックスを付けてから当てる。
はんだが配線パターン上に広がる温度があって、熱すぎるとはんだがはじいてしまう。

次に配線ケーブルを取り付けるんだけど、
ケーブルには細い単線のビニール被覆ケーブルがお勧めだ。
単線ではあるがスピーカーケーブルのように極性表示のある2本組のケーブルを使う。

単線って1本って意味じゃないんですか?

ビニール被覆された針金と同じ構造なのが単線。
複数の細い導線が束ねられているのをヨリ線って言うんだ。
単線ケーブルは針金のように曲げた状態を維持できるので、家具とかの表面を這わせた際に浮き上がりづらい。
一方、配線パターンとは接触面積が少ないので、はんだ付けがヨリ線ケーブルより難しい。

作業のコツはないんですか?

配線パターンにケーブルの端を乗せた上にはんだごてを当てて、温めたところで糸はんだをケーブルに直接当てるようにする。
糸はんだが配線パターンとケーブルを滑らかに包むように溶けて固まれば成功だ。
温度が低い状態ではんだ付けすると、はんだの表面が曇った状態で固まる。
この状態だと、ちょっと力を加えただけでケーブルが外れてしまう。
この作業では、LEDラインライト基板とケーブルが動かないように、板などに固定して行うと良い。
作業中にケーブルがよじれないように、一時的にUの字に曲げて固定するなど工夫する。

切れ分けたLEDラインライト基板に、電源ケーブルをはんだ付けした
LEDラインライト基板に電源ケーブルをはんだ付けした

電源ケーブルとLEDラインライト基板はやわらかいはんだのみで繋がっているため、
絶縁被覆も兼ねて、クルーガンで補強する。
ちなみにクルーガンもダイソーなら200円で買える。

LEDラインライト基板と電源ケーブルの接続を、クルーガンで補強した
LEDラインライト基板と電源ケーブルの接続をクルーガンで補強した

これでLEDラインライトは完成だ。
棚板へはクッション性のある両面接着テープで取り付ける。
また、電子回路基板とは直接繋がずに、下のような結線コネクタを使うと、棚への取り付け時にはんだごてが不要となり作業が楽になる。

勿論、長めにビニール被覆を剥いて、ケーブル同士をよじって接続しても構わないのだが、細い単線なので経年変化による接続不良に心配が残る。
どんなタイプにせよ、結線コネクタを用いた方が良い。

配線にはプラスとマイナスがあったんですよね。
確かLEDラインライト基板の外側と、電子回路基板の外側。
もう一方は内側同士でしたね。

電子回路基板の方も、LEDラインライトを繋ぐ側は単線ケーブルに交換すれば、結線コネクタで繋ぐことができる。
交流100ボルト側には、電源プラグ付きのヨリ線ケーブルなどをはんだ付けする。
電源コンセントにスイッチがなければ、以下のようなスイッチ付きのコンセントに交換しても良いし、
LEDラインライトをロッカー等に取り付けるのなら、ロッカー扉の開閉に連動する電源スイッチを取り付けるといいだろう。
普通の電気配線なので、このページでは説明しないが、以下のようなスイッチが使えると思う。

扉を開けると照明が点くってやつですね。
マグネット式なんだ。

LEDラインライトは消費電力が小さいので、こういった自動車用パーツでも利用することができる。

「素人大工の挑戦」第1回目はいかがでしたか。
管理人はLEDラインライトを6枚使って、食品倉庫棚に照明を付けました。
棚毎に照明があると、奥までよく見えてとても便利。
ちなみに電源は天井灯から取ったので、同時点灯です。

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