アイデア工作の難易度 :
ニトリのカラーボックスを使った書棚ですよね。
このページをいきなり読み始めた人は、是非、上の「理想の書棚とは ~捨てられない本たちのために~」から読んで欲しい。
最低限必要な工具は、ドライバー、穴あけ用ドリル、木工用カッターだ。
今回はニトリのカラーボックスCOLOBO(カラボ)を使った大型本用の書棚作りに挑戦した。
COLOBOはドライバー1本で組み立てられるが、今回の書棚を製作するには、穴あけ用のドリルと木工用カッター(太めのカッター)も必要だ。
また、以下があると、より作業を楽に行えるので、借りるなり買うなり検討して欲しい。
・電動ドリルドライバー(刃先の交換で、穴あけドリルとドライバーの両方に使える)
・きりか千枚通し(穴あけ位置の目印に使うと、ドリル刃の誘導にもなる)
・ラジオペンチ(先の細い電気工作用ペンチで、側板周囲の化粧シール剥ぎに使う)
・家庭用ラチェットレンチ セット(ネジを正面から締め付けられない場所で使う)
電動ドリルドライバーって、こんなやつですか?
家庭では使用頻度の低い工具なので、無料や数百円程度で貸し出してくれるDIY店やホームセンター等を探すのも手だ。
但し、家のリフォーム等の本格的な作業をしないなら、以下のような3,000円程度の製品で十分なので、買い揃えておけば、いつでも自由に使えるメリットはある。
充電式でないし、こんなんでいいんですか?
たまにしか使わないなら、事前に充電の必要のないAC電源タイプの方がすぐに使えて便利だ。
新興製作所の製品は、コメリの「GOOD GEAR」や山善などへのOEM品になっているらしい。
この製品は中国製だが、創業50年以上の国内メーカーが修理保証してくれる安心感はある。
製品に付属するドライバーピットやドリルピットの種類や数は気にする必要はない。
各メーカー共通で、ダイソーなんかでも1本や2本組で買うことができる。
本体を借りられてもドライバーピットとドリルピットは消耗品なので、以下のものを用意する。
・ドライバーピット 2,3本(ACD-280Aに1本付属)
・ドリルピット(2mm) 1,2本(ACD-280Aに1本付属)
・ドリルピット(5mm) 1,2本(ACD-280Aに1本付属)
ドリルピットは、上記より0.2~0.3mm程度小さい径でも大丈夫だ。
これらは1本ずつACD-280Aにも付属している。
ラチェットレンチって?
ボルト締めに使うスパナは別名、レンチとも言う。
ラチェットレンチはボルトをつかんだまま、レバーを振るだけで締め付けられる工具だ。
家庭でボルト締めする機会はほとんどないが、様々なボルト径にソケットを交換して対応できる小型のラチェットレンチには、ドライバーピットを付けてネジ締めに使えるタイプがある。
ラチェットレンチ用のドライバーピットは、ドリルドライバーのものとは異なるので、セットの中にドライバーピットが含まれているかが選択のカギになる。
できれば#0、#1、#2のプラスドライバーが揃っていると良いが、#0と#1で大抵は足りる。
ネジを正面から締め付けられない際に、ラチェットレンチの代わりにドリルドライバーを横にして使えるアダプターもある。
但し、インパクト(振動)は機能しないので、片手でアダプタを抑え続け、もう一方の手で電動ドリルのレバー操作が必要だ。
ネジ締めの用途なら、ドリルドライバーよりラチェットレンチの方が、コツさえ掴めば片手で使えるメリットがある。
他にも小型のラチェットレンチを揃えておくメリットはあるんですか?
ラチェットレンチの方がドライバーに比べて非常に軽い力でネジ締めができる。
ドライバーであれば、柄の太い方が軽い力でネジ締めができる。
ラチェットレンチのレバーは10cm以上もあるので、ドライバーの柄の太さに換算すると直径20cmを超える。
ネジ締めには十分すぎるレバー長になるので、狭い場所でも使えるよう、できるだけ小型のものの方が良い。
必要な工具類を全て揃えると
4,000円ちょっとぐらいかぁ。
穴あけ用のドリルは電動が一般的なので、持っていなければ約3,000円で買える新興製作所のACD-280Aをお勧めする。
ACD-280Aはモーターのカーボンブラシが交換できる等、基本をしっかり押さえた電動ドリルだ。
トルクも木工21mmまでの穴あけ能力があり、DIY用途としては十分と言える。
もちろん電動ドリルは借りるのも手だが、お店の場合、1日とか2日で返却する必要があるので、休日に一気に製作する人向けだ。
ラチェットレンチは約1,000円なので、家にあるドライバーでネジ締めができそうになくなってから買ってもいい程度の工具だ。
必要となるネジ締め箇所も少ないので、ダイソーで買えるような柄の短いドライバーで済ませられなくもない。
ドライバーピットとドリルピットは作業効率に影響するので、先端がつぶれたり、穴あけに時間がかかるようになったと思ったら、ケチらずにダイソーとかで買ってこよう。
ケチケチで行けば数100円でも済ませられそう。
ニトリのカラーボックスCOLOBOスリムA4-3段は通販で入手できたが・・・
何やら不安なタイトルですが・・・
次に材料を用意するんだが、私が購入したニトリのカラーボックスCOLOBO(カラボ)のスリムA4-3段は、在庫をもって販売終了となったようだ。
そこで同じスリムシリーズで組み立てる為、材料取りを再検討した結果、スリム6段とスリム2段で構成することにした。
新構成の書棚の高さは214センチから233センチに19センチアップとなり、全段に大型本(A4サイズ)が入れられるようになる。
よりバージョンアップするんですね。
カラーボックスを単純に積み重ねた場合、一人で動かせない重さになってしまう。
今回制作する書棚は、あくまでも一人で設置できることを考慮している。
初期構成のスリムA4-3段の場合、上下共通で、高さは107セcm、重量約16Kgだった。
新構成の下部はスリム6段を用い、高さは174cm、重量は約26Kg程度とかなり重くなるが、ひとりで移動させる程度であれば支障のない重さだ。
上部はスリム2段を用い、高さは59cm、重量は約9Kg程度と軽くなり、上下部の組み立て作業はより楽になるはずだ。
新構成になって材料費は高くなりそうなんだけど。
今回制作する書棚は、ニトリのカラーボックスCOLOBO(カラボ)のスリム6段とスリム2段を4個ずつ、または2個ずつ使う。
基本構成は、幅22.5cmのカラーボックスを2つ並べて、その間を幅20cmの棚板で繋ぐ。
側板-中板(側板)-中板(側板)-側板となり、カラーボックスを3つ繋げた基本ユニットができる。
スリム6段のユニットの上に、スリム2段のユニットをのせると、W65 x H233の書棚になる。
更にユニット同士を2つ並べて、その間を幅20cmの棚板で繋いだものが、W150 x H233の書棚だ。
スリム6段の価格は2,536円(税込)。
スリム2段の価格は814円(税込)。
W65 x H233の書棚に使う棚板は21枚、W150 x H233の書棚は49枚必要になる。
スリム6段に付属する棚板は7枚、スリム2段は3枚だ。
不足する棚板は、ニトリの店舗または公式通販サイトなら1枚304円(税込)で追加購入ができる。
W65 x H233の書棚は棚板のみ1枚追加、W150 x H233の書棚は9枚追加購入する。
カラーボックス同士を繋ぐ部分の突き板は化粧ベニヤで代用する。
COLOBOと同じ色にしてもいいし、カラーコーディネートするのもDIYならではだ。
化粧ベニヤは木工用カッターで容易に切断できるが、DIY店やホームセンターで幅20cmにカットしてもらうと運び易くなる。
突き板は途中で繋いでも問題がないので、スリム6段に合わせた長さは必要なく、90×90のハーフカット品があれば、90×20を4枚にカットしてもらう手もある。
以上が主な材料となる。
他にスリム6段の上にスリム2段を繋げる際に使う平型の連結金具や、書棚を壁に固定するためのL字金具や木ネジが必要だ。
化粧ベニヤと金具、木ネジ類を約2,000円とした材料総額は、
W65 x H233の書棚が約9,000円、
W150 x H233の書棚が約18,000円だ。
新構成で1,000円アップってとこかな?
ところでL字金具で転倒防止できるんですかね?
転倒防止策は必須。壁に固定しない転倒防止方法もある。
部屋の広さに余裕があるなら、複数の書棚を互いに固定することで転倒防止する方法もある。
これはW65 x H233の書棚2つを背合わせにして、更にもう1組を作って、互いの上部をL字アングルで固定するレイアウト図になる。
L字アングルは書棚の最上部にするよりは、スリム6段の最上部にした方が、より強固なものになる。
全体の設置面積は
設置例1が幅180cm、奥行65cm
設置例2が幅150cm、奥行65cmだ。
もちろんW150 x H233の書棚を使って、もっと大きな書籍コーナーを設けることもいい。
また、既存の書棚も高さ、幅が近ければ一緒に固定することができる。
W65 x H233の書棚なら、それ程気にならない設置スペースかも。
石膏ボードの当てにならない壁に固定するより、いいですね。
私の場合はW150 x H233を2つ製作して背合わせにし、既存の書棚を組み合わせた設置例2のレイアウトにしている。
地震の際、例え本棚が転倒しなくても、本自体の落下はある程度防げないと考えると、壁一面を本棚にするよりも、このようなレイアウトの方が被害に合いにくいのではと思う。
転倒防止ベルトに不安があったので、この方法は場所は取るものの安心度は高いと思います。
設置例2で壁を背にする書棚は高さが174cm前後であれば、幅は90cm程度までなら壁との固定がなくても大丈夫なように思える。
また、高さが合えば書棚以外のクローゼット等の他の家具でも良いと思う。
話が前後してしまうが、こんな感じで座金と木ネジを使ってL字アングルを固定している。
L字アングルってスチール棚用に売られているやつなんですね。
これなら穴あけも切断もせずに済むんだ。
長穴が開いているので、2か所でネジ止めしてL字アングルのずれを防ぐんだ。
部屋の広さに余裕がなく壁を背に設置する場合、壁の一番下にある巾木の厚さだけ、書棚と壁に隙間ができてしまう。
この巾木を避けるように背面下部を凹ませた家具もあるが、転倒防止の固定を考えると、壁側に隙間を埋める当て木をすることをお勧めする。
一般にクロス貼りの壁は下地がネジの効かない石膏ボードであるため、間柱を探して3~4cmの長いネジで止める必要がある。
間柱は25~30cm間隔で、必ずしも書棚の側板と配置位置が合わないため、L字金具のような簡易なものでの固定が難しい。
このような理由からエアコンや吊戸棚を設置する壁には、下地に石膏ボードの代わりにコンパネ(一般に12mm厚の合板)が貼られている。
巾木とか間柱とか、専門用語でちょっと・・・
「巾木」とは部屋の壁の一番下に貼ってある板(プラスチック製もある)で、床板と壁板の隙間を塞いだり、床掃除の際に壁紙を汚さないために付けられている。
和室の場合は「畳寄せ」と呼ばれ、畳の高さよりわずかに低いので、書棚と壁に隙間が開かずに設置でそうだが、梁や鴨居と言った柱に当たると隙間ができてしまう。
「間柱」とは石膏ボードを貼るために立てた細い柱のこと。
木造家屋であれば、部屋の四隅に10~15cmぐらいの太い柱があり、それ以外は30cmぐらいの間隔で、例えば2.5x10cmの柱を立てて壁板を貼る。
マンションや鉄骨系住宅では、スチール製の間柱(LGS)が使われている。
間柱の位置が分からなければ、壁を叩いて空洞でない個所を見つけるか、壁裏センサーで調べるかだ。
で、書棚と壁の隙間に、大きな板を挟むんですか?
書棚を設置する場所の高さ170cmぐらいの所に、書棚の幅と同じ長さの板を横向きに貼るだけでいい。
板の厚さは、金具のネジ止めが効くように12mmぐらいは必要だ。
板は間柱の位置で壁にネジ止めする(板の両端に近い2ケ所で良い)。
転倒防止金具は板の両端に取り付けて、書棚を左右から鋏むようにする。
書棚を設置したら、転倒防止金具を側板とネジ止めすれば完璧だ。
既存の書棚も含めて、どの設置方法を取るか決めてから、ニトリのCOLOBOスリムなどの材料を用意しよう。
最初はコスパの高いW150を考えていたんですけど、地震のことを考えてW650を2つ作って背合わせにします。
続きは以下の「オープン書棚に挑戦(組立編)」
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